法学部3年SAのTです。夏季休暇中に福島県のインターンシップに参加しました。実習部署は福島県の出先機関である会津農林事務所で、福島県で取り組まれている農業分野からの地域活性化へのアプローチについて学ぶ機会がありました。
農学部をはじめとした農学をマイナーの「地域活性化」に活かしたい人のために共有したいと思います。
【1次産業×2次産業×3次産業=“6次化”】
豊富な地域資源を基盤とし、農林漁業・加工・販売サービスを掛け合わせることで、魅力的な商品やサービスを生み出して地域活性化に繋げる「地域産業6次化」が行われている福島県では、6次化に取り組もうとする事業者に向けて、農林事業者や商工業者間のネットワーク作りや講習会、展示会の出展の支援などに取り組んでいます。
【地理的表示(GI)保護制度】
その地域の特色とそこで育てられた農林水産物の有する品質や社会的評価等が結び付いている場合、「地理的表示(GI)保護制度」に登録されることで、国から知的財産として保護されます。今回のインターンシップでは、GI保護制度に登録された、「昭和村かすみ草」の集出荷貯蔵施設の雪室(ゆきむろ)を見学させていただきました。冬の間に昭和村に積もった雪を利用した「完全低温輸送(パーフェクトコールドチェーン)」という技術によって、トラックまでの冷却・保温が実現されています。この技術はGI保護制度登録の理由の1つにもなっているそうです。
【農村RMO】
現在大きな社会問題となっている人口減少や高齢化の影響により、1つの集落ではコミュニティや機能の維持が難しい状態にあることから、「農村型地域運営組織(農村RMO)」推進のための事業が行われています。「農村RMO」とは、複数の集落が一体となり、関係者が連携して作成した農業やコミュニティ・機能の維持のための取り組みを行う組織のことであり、今後様々な地域で必要不可欠なものになっていくと思われます。
今回のインターンシップを通して、地域活性化のために行政で具体的に行われている事業への理解が深まりました。今後のSAとしての活動の中で、分野横断デザインの受講生や地域活性化をテーマとしたマイナーに取り組む方がいれば、この経験を活かしたアドバイスをしていきたいと思います。