確かな専門の学びと幅広い学びを実現するメジャー・マイナー制

新潟大学 全学分野横断創生プログラム新潟大学 全学分野横断創生プログラム

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2024.06.10

研究機関での研修に参加して①

学部物理学プログラム4年のSです。オナーズ型マイナー「医学物理学基礎」を履修しています(2024年度からはパッケージ型マイナーに含まれています)。

「医学物理学基礎」では医学部保健学科放射線科学技術専攻の学生向けの科目を規定数履修し、放射線生物学や医用画像工学、放射線治療技術学などを学習しました。しかし、マイナー履修あるある「もっと学ぶべきことがあるのに履修できない」「『実習』の経験が欲しい」「視野を広げて全国の他の大学の学生とも交流してみたい」と思っていました。そんな時に、「KEKサマーチャレンジ」の存在を知りました。

サマーチャレンジとは、基礎科学を担う若手を育てることを目的に大学3年生60~70名程を主な対象として、茨城県つくば市にあるKEK(高エネルギー加速器研究開発機構)で行われる、科学技術体験型スクールです。私は昨年度第17回に参加し、9日間の課程を修了してきました。サマーチャレンジでは、研究最前線で活躍する研究者の講義や研究施設の見学、グループごとに分かれた演習、そして最終日には成果発表会が行われます。私は「放射線検出器を作る」というテーマの演習班で検出器製作、信号測定、データ解析、スライド発表という一連の流れを体験しました。具体的には、代表的な天然放射性核種であるラドンから放出されるα線を様々な手法、試料を用いて測定し、核種同定を行うというものでした。全国から集まった学生と、限られた時間の中で協力し合って実験を行い発表までやり切った経験、大変なこともありましたがとても楽しかったです。また、冒頭で述べた「医学物理学基礎」の科目で学んだ「放射線」に関する内容を、実際に実験で観測することができて感動しました!

サマーチャレンジには、物理学はもちろん、化学や、工学部の学生も全国から集まっていて、一緒に演習に取り組んだり交流したりして視野が広くなりました。理系学部に所属していて物理学に興味がある人や、実習、発表など貴重な経験をしたい人はぜひ参加してみてほしいと思います!また、理系に限らず、このような、大学外で他の大学の学生と交流し情報共有ができる機会は貴重ですし、絶対に将来の役に立つと思います。ぜひ、視野を広げて自分からこのような機会を探してみてはいかがでしょうか?

(写真は、製作した放射線検出器。基盤のはんだ付けから自分たちで行いました。)