⼊学した学部の学位プログラムで学ぶ専⾨分野のことです。
2年次から本格的にスタートします(学位プログラムの決定時期は、学部によってことなります)。
メジャー以外の専⾨分野のことです。
新潟⼤学では40を超える多様なマイナー・プログラムを提供しています。
新潟大学で開講されている科目の中から適した科目を選択して、マイナー学修デザイン(マイナーの学修内容や到達目標、科目リスト等)を作成します。オリジナルなマイナーの学修計画をデザインすることが、「セルフメイド型」のゆえんです。
まずは必修科目の「分野横断デザイン」の受講を通して、自分の興味・関心や問題意識を起点に探究課題を見つけ、マイナーとして履修する科目を選択し、履修計画を立てます。マイナー科目履修の終盤~終了後に、「分野横断リフレクション」(必修:3, 4年次在籍中のいずれかの学期で履修)で、自分の学びを振り返ります。
学修創生型マイナー
中田 七生さん2021年度入学 経済科学部 地域リーダープログラム/宮城県出身
学修創生型マイナー「新潟での実践的なまちづくり」
【 3年次 2023年12月インタビュー 】
1年生の1学期に「分野横断デザイン」を受講してマイナーの履修計画を立てた後、およそ2年間、計画に沿って科目を履修してきました。「分野横断リフレクション」では、これまでの大学での学びを振り返って、マイナーとしてまとめ上げることが課されていたのですが、なかなか難しかったというのが本音です。
所属する学位プログラムが「地域リーダープログラム」で、マイナーでは「まちづくり」をテーマにしていました。自分が本当に学びたいと思っていた「まちづくり」について、メジャーを軸にしながら分野横断的にアプローチしたいと思ったからです。ですが、「まちづくり」自体がもともと学際的なテーマなので、マイナーの学びの最終形としてかたちにするのが思った以上に難しかったです。
もともとは「小規模な地域や農村地域におけるまちづくり」という名称にしていましたが、これを「新潟での実践的なまちづくり」と改称して、ダブルホーム関連の科目を中心とした実践的な科目を中心に構成しました。
【2年1学期(第1ターム)の時間割】
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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1 | |||||
2 | 課題解決スキル I | ||||
3 | 入門ミクロ経済学 (金曜3限とセット開講) |
【マイナー】 芸能論概説 |
中級 コミュニカティブ英語 |
入門ミクロ経済学 | |
4 | 課題演習A(経済学) | 日本酒学A | |||
5 | 【マイナー】 ボランティア開発論I |
||||
6 | 入門社会経済学 |
※「リーダーシップ演習 II」(集中講義):お昼休みや夜にミーティングを実施していました。
経済科学部なので6限に授業が入りますが、1週間の時間割は無理のないものでした。ですが地域リーダープログラムでは課外活動が多く、週末に活動することもあります。ダブルホームも実際に地域で活動するのは週末になるので、同じ日に活動やイベントがかぶったりすることがありました。課外活動は時間割には表れてはきませんが、両立するのは大変でした。
【 1年次 2021年11月インタビュー 】
将来、地方公務員として「まちづくりにかかわりたい」という思いをもっていましたが、大学に入って具体的にどうすればよいかがわかりませんでした。「分野横断デザイン」を履修することが、その入り口になるのではと思い、マイナーの学修を始めました。
グループワークを含む授業でしたが、コミュニケーションすることに苦手意識があったので、挑戦してみようという気持ちで取り組みました。最初、話すのは得意ではありませんでしたが、いろんな人との交流を重ねて、力がついた気がします。
「新潟発福祉学」を履修しています。県内の福祉の現状について、社会福祉士やパラスポーツの関係者などから講義を受けました。現場にかかわっている人たちだからこその「リアルさ」があり、毎回とても興味深いです。自分の将来展望にも一致していると感じています。
将来を具体的にイメージできるようになった気がします。地方公務員を目指すという方向性は変わっていませんが、都市部よりも郊外の農村地域や山間部などで、地域の人たちと連携して仕事をするのが、自分の目指すところだということがはっきりしました。
月曜日から金曜日まで毎日授業を入れています。1日3〜4コマの日が多いです。いまは、語学科目で対面授業が始まっているので、週3日は大学に来ています。そのほかの科目は、オンライン授業を受講しています。1年次の第3タームで、マイナーとして受講しているのは「新潟発福祉学」です。
マイナーを始めたことで、すごく忙しくなったという感覚はありません。一日に受ける授業数をほぼ一定にしていることで、生活にリズムができているような感じです。
【1年2学期(第3ターム)の時間割】
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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1 | 初修外国語 (中国語) |
現代社会と科学技術 (2コマ連続開講) |
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2 | 初修外国語 (中国語) |
初修外国語 (中国語) |
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3 | 人文社会科学入門 (木3とセット開講) |
【マイナー】 新潟発福祉学 (2コマ連続開講) |
人文社会科学入門 | データサイエンス総論 | |
4 | スタディスキルズ | 入門マクロ経済学 (金4とセット開講) |
アカデミック英語入門 (リーディング) |
入門マクロ経済学 | |
5 | アカデミック英語入門 (リスニング) |
||||
6 |
学修創生型マイナー
砥石 成真さん2022年度入学 工学部 人間支援感性科学プログラム/長野県出身
テーマは「医工学で世界の医療課題を解決するための国際理解力と技術者倫理」
【 2年次 2024年1月インタビュー 】
大学入学前からグルーバルな医療格差の解消に携わりたいという将来像を描いていました。そこで工学部の融合領域分野を選びましたが、ここで学ぶだけでは自分の将来像に手が届かないことにも気づいていました。
NICEプログラムのことは、工学部の新入生ガイダンスで知りました。マイナーで工学部の専門分野以外の分野を体系的に学ぶことができるなら、自分が進むべき方向を記した「地図」を作ることができるのではないかと思ったので、「分野横断デザイン」を履修するところからスタートしました。
「国際技術協力」です。開講言語は英語で、講義とグループワークで構成されています。中国、韓国といった東アジアを中心に、東南アジアやアフリカ、ドイツからの留学生が参加していたり、自分とは異なる分野を学んでいる人も多くいたりして、多様性を実感できる場でした。この科目では、JICA事業など国際的な技術協力の現場にかかわってきた実務者が、講師として登壇します。印象に残っているのは、3Dプリンターによるオーダーメイド義足開発についての授業回です。授業後には、講師と直接話をする機会を得ました。このような実務者とのコミュニケーションを通して、海外で課題解決を目指して働くことのイメージやキャリアパスを具体的に考えることができるようになりました。
マーケティングワークショップでタイのチュラロンコン大学の学生とチームを組んだオンラインG-DORM※での経験です。ワークショップの課題は、県内企業の製品をタイで販売する場合、どんな改良を行い、どんな売り方をすればよいかというものでした。マーケットはタイなので、現地のニーズについてチュラロンコン大の学生に教えてもらうことになります。しかし、身近なことほどニーズに気づきにくいという側面もあり、こちらから質問を投げかけてニーズを掘り起こすことが重要だと思いました。このときマイナーで身につけた世界情勢や経済事情の知識が、質問の幅を広げることに役立ちました。
※新潟大学工学部 地域協働によるグローバル・ドミトリー(G-DORM)プログラム:https://www.eng.niigata-u.ac.jp/~g-dorm/index.html
メジャーは、協働を通して物を作ることがゴールになるので、自分にとってはアウトプットという位置づけです。一方でマイナーは、社会を理解するために幅広い知識を身につけるものという意味でインプットになります。
両者のベクトルが全然違うので、取り組みへのスタンスを切り替えるのが大変ではありますが、どちらも自分の好きなことなので苦ではありません。
【2年2学期(第3ターム)の時間割】
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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1 | 健康スポーツシステム論 (木1限とセット開講) |
表現素材演習III | 健康スポーツシステム論 | ||
2 | 生体計測 (木2限とセット開講) |
生体計測 | |||
3 | 人間支援感性科学実験I | 実践物理学演習 | |||
4 | 【マイナー】 医学と医療の歴史 |
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5 | 【マイナー】 国際技術協力 |
||||
6 |
※【マイナー】〔集中講義〕「入門マクロ経済学」
2年生の1年間を通して、医療関連の科目を受講してきました。
最近は、「その内容は前にも聞いたことがある」と反応できるようになり、自分の中に知識が蓄積されていることを実感できました。
学修創生型マイナー
西岡 寧々さん2022年度入学 農学部 応用生命科学プログラム/埼玉県出身
テーマは「食の力で地域の魅力を伝え、活気を取り戻す」
【 2年次 2023年7月インタビュー 】
ダブルホーム※活動がそもそものきっかけです。進学のために親元を離れて新潟に来ましたが、「出身はどこ?」と尋ねられると戸惑う自分がいました。これまで福井、東京、石川、埼玉という複数のまちで暮らしてきたので、「地元」という感覚が自分の中に育っていなかったのだと思います。「新たなふるさとづくり」を合言葉にしたダブルホームの地域活動を通して、自分の生活が豊かになったような気がしました。そんなときにダブルホーム支援室からマイナーの案内があり、やってみようと思いました。
※ダブルホーム:https://www.iess.niigata-u.ac.jp/dh/
ダブルホームは、学生・教員・職員がチームをつくり、「ホーム」と名づけた地域で住民のみなさんと一緒に活動するプログラムです。現在、新潟県内を中心に18のホームがあります。わたしはこのプログラムの実行委員も務めながら、大学にも近いHホーム(新潟市西区内野町)で活動しています。内野町には魅力的なスポットがたくさんありますが、おすすめは吉田稲荷神社です。小高い丘の斜面に沿って朱色の鳥居が連なっていて、晴れた日には鳥居と青空のコントラストが鮮やかです。まちを歩くことで内野町の魅力をもっと知ってもらいたいと思っています。
わたしが所属する応用生命科学プログラムでは、2年生の第3タームで3~5限に連続して実験科目を履修することになっています。そこで、集中講義など履修に柔軟性のある科目を選んだり、スケジュールを調整したりしてマイナーでの科目を進めています。 「日本酒学」は新潟大学ならではの科目で、学生からの関心も高く、毎回受講者が抽選で選ばれます。興味のある科目ですが抽選に外れてしまい、まだ履修できていません。
【2年生1学期(第1ターム)の時間割】
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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1 | 分析化学 (木曜1限とセット開講) |
人体の構造と機能 及び疾病 |
分析化学 | ||
2 | 植物栄養生理学 (木曜2限とセット開講) |
植物ウイルス学 (金曜2限とセット開講) |
植物栄養生理学 | 植物ウイルス学 | |
HT | 【マイナー】 リーダーシップ演習II 1 |
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3 | |||||
4 | |||||
5 | 【マイナー】 経済学入門 (金曜5限とセット開講) |
【マイナー】 経済学入門 |
「リーダーシップ演習II 1」は集中講義での開講です。お昼休みにあたるオナーズタイム(HT)に受講するほか、ダブルホームのプロジェクト実施に向けてのミーティングを行っています。
テーマごとにパッケージ化された科目リストの中から、自分で科目を選択し、計画的に履修を行います。
パッケージ型マイナー
田代 愛理さん2022年度入学 法学部/福島県出身
パッケージ型マイナー「ふるさと共創学」
【 1年次 2023年1月インタビュー 】
地域活動に携わりたいと思ったからです。小学生のころから、地域を学ぶプログラムに参加してきました。小学5年生のときには、地元いわき市の熱気球イベントで、ボランティアの一員としてはじめて運営側に回りました。中学時代には、「いわき生徒会サミット」のワークショップで他校の生徒とプロジェクトをおこなったり、「いわき志塾」で各分野のスペシャリストらによる講話やワークショップを通じて、多くの学びを得たりと、地域や様々な人びとと関わっていることが日常でした。高校生のときには、いわき市遠野町の伝統産業である遠野和紙の再興を目指す活動を友人とおこなっていました。大学でも、座って勉強する以外のこともやりたいと思い、地域と連携したマイナーのある新潟大学を選びました。
「ふるさと共創学」は、新潟大学の「ダブルホーム※」という取り組みをベースとするマイナーです。「ダブルホーム」は、所属する学部を第一のホームととらえ、地域活動を通して、大学の外に第二のホームを創ろうというプログラムです。現在、新潟県内で16ホーム、山形県で2ホームの計18ホームが活動していて、わたしは新潟市中央区の万代地区で活動するNホームに所属しています。
※ ダブルホーム:https://www.iess.niigata-u.ac.jp/dh/
1年生の1学期・第1タームで「ダブルホーム活動入門I」を受講しました。コロナ禍の影響でオンライン授業が主流だったときに、この授業は対面で開講されました。地域について考えるだけでなく、ディスカッションの機会も多くありました。大学に入ってからの貴重なグループワークの機会だったので、とても印象に残っています。
同じ志を持った仲間に出会えたことです。わたし自身、小学生のころから地域活動を続けてきて、活動していないと「消化不良」という感じすら覚えていましたが、ダブルホームでは、そんな自分よりすごい人に出会います。2021年から活動の始まったNホームには、新しいことに取り組む余地がまだまだあります。仲間とは「いつか自分たちの企画もやりたいね」と話しているところです。
地方公務員として、観光という面から地域にかかわって働きたいと思っています。
月曜日から金曜日まで毎日授業を入れています。水曜日4限の「日本酒学A」は、新潟の代表的産業である日本酒について、さまざまな学問領域から学ぶことのできる講義です。人気講義のため受講者は抽選で決まりますが、運よく受講することができました。書道部で活動しているほか、週1回開催されるダブルホームのミーティングにも参加しています。両立が大変というより、受講したい授業の開講時限が重なってしまい、どちらかを選ばなくてはならないのが悩みどころです。
【1年1学期(第1ターム)の時間割】
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | |||||
2 | 環境政策論 (木曜2限とセット開講) |
環境政策論 | 中級 コミュニカティブ英語 |
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3 | ビジネス書道入門 | 初修外国語 (ドイツ語) |
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4 | スタディ・スキルズ (木曜4限とセット開講) |
日本酒学A | スタディ・スキルズ | ||
5 | 【マイナー】 ダブルホーム活動入門 |
政治学 I (金曜5限とセット開講) |
政治学 I | ||
6 | 分野横断デザイン (隔週開講) |