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南魚沼市で活動する新大生! 学外へ飛び出し、得られるものとは!?②★学生ライター執筆記事

2024.09.09

 最初の記事では、講義の中心でもある南魚沼市のYouKeyプロジェクトの概要と、そこに参加する中高生の声と基に大学生が関わる意義をご紹介しました。

 この記事では、講義を受講して現在YouKeyプロジェクトに携わっている新潟大学生にインタビューしたリアルな声をご紹介していきます。

 経済科学部2年の峯田彩羽さんは、先輩の紹介がきっかけでこの授業を知ったそうです。もともと、机上で行うのではない探究学習などの学びが好きだった峯田さんは、「YouKeyプロジェクトのメンターを通して、中高生の成長を見届けるだけでなく、自分自身の成長も感じています」と話してくれました。

 お話を聞くと、プログラムの開始当初は、中高生たちも慣れない経験のためか、自分の気持ちを上手く言語化できず、お互いにもどかしい気持ちを感じることがあったのだそうです。しかし、そんな時にこそ、中高生と上手くコミュニケーションを取り、相手が感じていることを深く掘り下げ、中高生の気持ちを引き出してあげるのがメンターの役割です。峯田さんも、プログラムの開始当初は、それが自分のすべきことだと分かっていながらも、まだ信頼関係の浅い子どもたちに対してどこまで踏み込んでいいものか、ただ質問を重ねれば良いというものではないこの壁に悩んだそうです。


 これと同様の悩みを話してくれたのは、創生学部3年の小松桃果さんです。インタビューでは、「中高生と言っても、一人ひとり性格や考え方、感じ方が違うので、一人ひとりに合わせた掘り下げ方を考えないといけないんですが、そこが難しいですね」「ですが、それを繰り返すことで、深く考えること、いろんな方向から考えてもらって言語化させるプロセスが向上したと思います」と、やはり活動を通した自身の成長も感じられていました。


 今回、インタビューを行った学生3人全員が、メンター活動を通して感じた自身の成長を口にしていましたが、経済科学部2年の鐙孝太さんは、「YouKeyプロジェクトを通して成長していく中高生たちの変化を、一緒に感じられることが嬉しい」と語ってくれました。鐙さんは、「メンターとしての活動に、正直難しさを感じる時もあります」と本音をこぼしながらも、「メンターとして中高生と関わっていく中で、中高生がだんだんと自分のやりたいことを見つけ、言葉にしていく姿や、初回の緊張した姿から、回を重ねて距離が縮まっていくのを感じられるとすごく嬉しいです」と、中高生と関わる楽しさや喜びを教えてくれました。


 3人のインタビューでは、この授業を受講して、予想外の出来事もあったという声がありました。それは、学生メンター同士の交流だそうです。峯田さんは、「メンター同士、こんなに仲良くなるとは思わなかったです」「私はもともと人見知りする性格だったんですが、いろんなメンターの方がいて、気さくに話しかけて良い雰囲気を作ってくれるので、気がついたらこんなに仲良くなっていました」と、笑顔で話す姿が印象的でした。

 この南魚沼で活動する社会開放演習B(課題研究)の授業では、受講生はYouKeyプロジェクトに参画するため、事前準備であるメンター研修に加え、半年間、隔週で行われる中高生たちの探究活動に対面で参加します。探究活動は南魚沼市で行われるため、そのたびに一緒に移動し、さらにはメンター同士のミーティングなど、通常講義と比べて多くの時間を共有します。峯田さん曰く、時には、帰り道で一緒にご飯を食べに行ったり、主催団体が所有する古民家に皆で宿泊したりすることもあるそうです。  

 このように、濃く、長い時間を共有し、同じ経験をすることで、自然と距離感が縮まるのでしょう。また小松さんは、「同世代の大学生メンター同士だからこそ、より刺激を受けますし、尊敬できる人たちが身近にいるので自分も頑張ろうと思えます」と、お互いの存在が成長に繋がっているとも語ってくれました。

 「友人にもぜひ受講を勧めたいです」と話す鐙さんは、今回の経験を糧に、新たな挑戦をする予定だとも教えてくれました。今までは、進路に対して、「狭めていくもの」というイメージがあったそうですが、この経験を経て、むしろ今は「可能性を広げていきたい」という考え方に変化したそうです。

 最後に、鐙さんに中高生・大学生への一言をお願いすると、「自分の知らない世界に飛び込むのはすごく勇気がいることですが、それに対して、できない理由を探さないことが大事だと思います。自分の中で可能性をつぶさないでほしいです」と熱いメッセージを送ってくれました。

 このように、学生の皆さんからは、この授業を受講して感じた気づきや自身の成長の話を多く聞くことができました。また、純粋に中高生の変化や成長が嬉しい、可愛いといった声も多くあがりました。

 中高生にとっては、普段関わる機会のない人と関わる機会を与えてくれるYouKeyプロジェクトですが、それは受講する新潟大学生にとっても同じことのようです。普段の授業や大学の中だけでは出会えない人々と話し、同じ経験を共有することは、こんなにも価値のあることなんだと、インタビューを通して感じることができました。

 この記事を読んで少しでも興味を持った方は、来年ぜひ、この授業を受講してみてください!


【本件に関するお問い合せ先】
学務部教務課連携教育支援事務室
Email renkeikyoiku(at)adm.niigata-u.ac.jp
※(at)を@に置き換えてください