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【授業紹介】完璧な英語でなくともやる気次第で、新しい世界との出会いが生まれるーG-DORMプログラム②ー★学生ライター執筆記事

2023.11.07

 G-DORM 短期受入プログラムは、日本人学生とメコン諸国の学生がともに地域の企業に赴き、企業の課題をグループで検討します。

※同取組の詳細、成果発表会の様子は下記をご覧下さい!
 地域協働によるグローバル・ドミトリー(G-DORM)プログラム
 成果発表会の様子

 今年は、新潟大学の学部生(日本人)7名と大学院生(日本人)4名、大学院生(留学生)6名に加えて、メコン諸国の学生12名(王立プノンペン大学(RUPP): 3 名、ラオス国立大学(NUOL): 3 名、チュラロンコン大学(CU): 3 名、ハノイ工科大学(HUST): 3 名)が同プログラムに参加しました。

 前回の記事では本プログラムの概要と成果発表の様子をお届けしましたが、今回は参加した学生へのインタビューをもとに、G-DORMの魅力をお伝えしていきます。

 G-DORMの一番の魅力は、短期間で、企業の課題解決と英語力の向上に取り組むことができる点です。普段の大学の授業は、およそ2ヶ月半(授業暦の1つのタームが終わるまでの期間)、もしくは半年以上をかけて学び、学習目標の達成を目指すものがほとんどですが、G-DORMは最短2週間で多くの課題と向き合っていきます。

 企業の課題解決は、以前の記事でも紹介しましたが、「訪問した企業が海外との協力関係に乏しいところが多く、外国人の採用に関する実績が少ない」「外国人の採用後、その人材をサポートする体制が十分ではない」などといった規模が大きい課題に対して、日本人学生とメコン諸国の学生がグループ内で協力し、解決案を出していきます。

 そのため、誰か1人の主張だけを尊重しすぎない、特定の話題で意見を出せなかったら他の部分で活躍する、といったことが必要になってきます。いずれも集団で何かを達成するのに必要なことですが、大学の授業でそういった経験ができる機会は少ないと思います。

 この経験を通じて、企業から得られた情報や知識を整理し、うまく言葉で伝える力が身についた学生や、解決策を提案する中で、異文化間の深い理解と尊重の大事さに気づいた学生が大多数でした。短期間であるからこそ、少しでも多くの話を聞いたり、より良いものを仕上げたりしようという気持ちが刺激されたのかもしれません。



 もう一つの英語力の向上は、高校までの英語学習である「単語や文法を覚えた」、「流暢に発音できるようになった」などといった、受験に役立つような英語力とは少し異なってきます。課題解決のために英語で議論を行いますが、その時にコミュニケーションをとろうと努力する能力という意味での英語力です。ここでは正しい文法や発音というのはあまり重要ではなく、分かりやすい言葉に言い換えたり、拙い英語でも聞き出そうとしたりすることに重きを置いています。

 英語でコミュニケーションをとると言われると不安に感じるかもしれませんが、「気軽に参加してもついていけるような内容で、英語が得意でない人でも受講できる」「間違った発音でも、発言することで相手も聞き取ってもらえる」という日本人学生の声や、「声をかけてくれたおかげで会話できるようになった」「ジェスチャーでも伝えたいことが分かる」というメコン諸国の学生の声もあります。実際にある参加学生は、このG-DORMプログラムへの参加を通して、海外の学生とのコミュニケーションが楽しいと思えるようになった、積極的に会話していくことが大切だと感じたそうです。



 参加した学生からは他にも、多くの良い影響が報告されています。次の海外活動(G-DORMの長期のプログラム・留学等)への挑戦心が芽生えたという声や、学業や研究にも役立ったという声もあります。

 G-DORMは、自分の日常生活にはない「世界」との出会いを提供してくれるプログラムです。やる気があれば何とかなります。迷っている学生は、ぜひ一度チャレンジしてみてください。きっと、新しいものを生み出すための英語での議論が「楽しい」と思えるようになるでしょう。


【本件に関するお問い合わせ先】
学務部教務課連携教育支援事務室
Email renkeikyoiku(at)adm.niigata-u.ac.jp
 ※(at)を@に置き換えてください