授業フィールドワーク
現場と大学で学んでいることの違いを感じよう
2023.01.31
科目概要
本科目では、学校の教育活動のうち「授業の理解」に焦点を当て、フィールドワークを中心とした実践的学修を行う。将来教員を目指す意欲のある学生を対象に、教育実習の前の段階において、学校の授業がどのように行われるかについて、構想や展開、指導と評価等の視点からその実際を学ぶとともに、学生の共同による授業の略案立案、実施の体験を通して授業実践に対する理解を深める。
※教員免許状の取得を希望し、教職課程を履修していること。学校教育実践入門、学校支援フィールドワークA、学校支援フィールドワークBを履修済みであること。
キーワード ※受講生があげたキーワード
生徒との関わり 先生方の日常 現場の様子
スケジュール
令和4年度
事前学修
8月中旬(1日)実習での目標の設定
学外学修
9月下旬~11月下旬(計10日)
※新型コロナ感染症の影響等により、実習先と実習時期に変更あり
学外学修先:新潟大学附属中学校(9月下旬、計1日)授業見学
新潟市鳥屋野中学校(9月下旬、計4日)授業見学
新津第五中学校(11月下旬、計5日)指導案作成、授業の実施 等
事後学修
まとめと振り返り
受講生の声(人文学部 2年次)
授業フィールドワーク
- 授業をとったきっかけは何ですか?
- 学部での専攻とは別に副専攻で学校教育実践をとると決めて、1年生の時に学校支援フィールドワークを受講していました。授業フィールドワークは学校教育実践で必要な科目だと思ったので履修しました。
また、人文学部では、このような科目をとらないと実際に学校に行って現場を知る機会が1年生から3年生までなく、4年生で初めて教育実習に行く形になってしまうので、4年生の教育実習までに現場を知りたいと思ってとったというのもあります。実際に現場に行って1年生2年生3年生で学んだことを4年生の教育実習に活かせると思いました。
- 学外学修先を選んだ理由は何ですか?
- 授業フィールドワークでは中学校での実習がメインとなっていたので中学校に行きました。
中学校と高校の教員どちらも目指せるように学校支援フィールドワークでは高校にも行きましたが、中学校と高校では生徒の雰囲気も先生方の雰囲気も異なりました。
- どのような活動をしましたか?
- 授業フィールドワークは授業のお手伝いや、どういう風に授業が行われているかを4年生の教育実習に行く前に体験するという科目なので、実習先の実習担当の先生から指導案の作り方や行っている授業の内容や雰囲気、授業を作る際の注意点を教えてもらい、それを聞いたうえで指導案を作り実際に授業をするという活動をしました。
授業は先生と相談して1週間で3回行いました。同じ内容の1つの授業を3クラスで行いました。同じ内容の授業ですが、より良い授業にするために1回目2回目と修正を加えました。
- 受講してみて良かった点は何ですか?
- 一番なのは、早い段階で生徒たちの前で実際の授業をする経験ができたことです。教職を目指すにあたって、自分がこれからどんな勉強をしていけばいいのか参考になりました。教育学部では3年生4年生に教育実習をするのですが、他学部では4年生になって初めて教育実習をするので、早い段階で実習ができたことはプラスになりました。
- 授業の中で大変だったことは何ですか?
- 2点あり1点目は指導案を作るのが大変でした。今回、実習に行ったのが新潟市内の学校だったので、新潟市の形に添った指導案や実習先の学校や生徒の雰囲気等に合わせた指導案を考えなくてはいけないため、指導案を作るのに時間が掛かり苦労しました。2点目は事前学修が少なく、模擬授業をしてから現場に行くということがなかったので、人生で初めての授業が今回の実習で、しかも生徒たちの前でというのが少し大変でした。
また、今回に限ったことなのですが、新型コロナウイルス感染症の影響で実習先が変更になり、変更先の学校へ実習を依頼する際のやり取りが少し大変でした。変更先の学校は以前、学校教育実践入門でお世話になった学校で、イレギュラーな形での依頼となりましたが無事に了承を得ることができました。
- 担当教員はどのような人でしたか?
- 1年生の時からずっとお世話になっている先生で、この授業のほか、この授業以外の教職の授業についても相談にのってくれます。また、ICTが得意な先生でICTを教えてもらいました。何かを言うと必ず何かを返してくれる先生です。
- 受け入れ先の方々はどのような人たちでしたか?
- 実習先の先生は、以前、別の実習でお世話になった時からの顔見知りの先生が多く、頑張ろうと思っている僕のことを応援してくれる優しい先生やいい雰囲気の先生方が多かったです。実習を担当してくださった先生のほか、以前、ボランティアで実習をした時に担当してくださった先生など、いろいろな先生方とお話をして関わることができました。今回の実習では、授業の内容を生徒たちの様子や雰囲気に合わせることの必要性についてなど、アドバイスをいただきました。
- 今後に役立てたいことなどはありますか?
- ちょうど今、中学校も高校もICTに切り替わっている時期で、指導要領が変わり、授業も変わっていかないといけない中で、先生方はどのようなことを実践して、どのように考えているのかを知る機会を得ることができました。そこから自分は教職を学ぶ過程の中で、どんなことに意識して勉強をすればいいのか視点を感じることができたので、今後どんな風にしていかないといけないのか考えるきっかけになりました。考えるきっかけ作りをこの先も行っていきたいと思います。
- どのような人におすすめですか?
- この科目を受講する前に学校支援フィールドワークに行ったり、教職課程ではない科目でボランティアに行かないといけなかったり、たどり着くまでが意外と大変な科目なので、本気で教職を目指している学生が受講するといいと思います。専門的なことが多い科目なので、教職への熱意がないと難しいと自分は感じました。
この科目の前に受講した学校支援フィールドワークについては、教育学部以外の学生に授業をとってもらいたいです。教育学部以外の学生は実際に現場に行く回数が少ないので、1年生の時から教職を目指そうと思っている人には是非とってもらいたいです。また、なんとなく教職免許をとってみようかなと考えている人にもすすめます。実際に現場に行くことで中学校や教職の良さを知ってもらいたいです。今後、教職を受ける人が増えるといいなと思います。
後輩へのメッセージ ※受講学生アンケートより
模擬授業などをせずにいきなり現場で活動することになるので、1年生2年生のうちに教育法案の指導についてしっかり学ぶといいと思います。それを学んだうえで実習に行くと、現場と大学でやっていることの理論の違いや、大学での学びから活かせることを感じることが出来ると思います。実際の現場と大学で学ぶことの違いを感じてほしいです。
担当教員からのメッセージ
本来であれば授業フィールドワークの学外学修は5日間(授業見学と指導案作成、授業の実施)なのですが、受講学生は学校教育実践入門でお世話になった学校に頼み込んで、さらに5日、学外学修やりました。
また、教育学部以外の学部は4年生まで実習がなく、授業フィールドワークは「体験」という考えなのですが、実習並みの「同じ内容の1つの授業を3クラス」やったのも、これは凄いことです。