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おすすめ図書 



* 中央図書館にあります! http://www.lib.niigata-u.ac.jp/



中村捷 『実例解説 英文法』 開拓社 2009年

 英文法について、やや高度な知識やより深い理解を得たいと思っている学生におすすめの本です。文の構造を体系的に解説していて、英文の成り立ちを論理的に理解するのに役立ちます。日本語との比較や、文構造の中心をなす動詞の用法が詳しく説明されており、豊富な実例とともに、英文の正確な解釈に必要な「考え方」を身につけることができます。近年の言語学における理論研究の成果を反映させた文法書です。英文法の奥深さを楽しんでください。

(土橋善仁 先生)



江川泰一郎 『英文法解説―改訂三版―』 金子書房 1991年

 4月に新入生からよく出される質問に「大学生にふさわしい英文法の参考書を教えてください」というのがあります。商売柄、書棚にはたくさんの英文法関係の参考書や辞典が並んでいるものの、さて、「大学生にふさわしい文法書を1冊」となると選ぶのが難しい、というのが実感でした。あまりにも専門的で詳しすぎるのです。そこで、高校生でも使えるがややレベルが高い、という参考書を数冊集めて比べてみました。その結果、「1冊選ぶならこれ」と自信を持って薦められるものが見つかりました。新しい英文法研究の成果が随所に織り込まれていますが、難しい専門用語を使わずに簡潔に分かりやすく説明されています。著者の意気込みがビンビン伝わってくる良書で、初版が1953年という超ロングセラーです。

(恩田公夫 先生)



斎藤兆史 『英語の味わい方』 NHKブックス 2001年

 この本の前書きにこんなことが書いてあります。

「本書は、高校修了程度の英語力を持った読者に英文の味読法を伝授するための教科書である。」

タイトルにある「英語の味わい方」、前書きの「英文の味読法」、これで本書の狙いは言い尽くされています。本書を丁寧に読んでいくことで、「英語の意味が分かる」というだけでなく、英語表現の細やかなニュアンスを味わうことができるようになるでしょう。少なくとも、「英語というのはこんな風に味わいながら読むものなんだ」ということが分かるようになるはずです。

味わい方の例を一つだけ紹介しましょう。

With a view to improving English education in Japan, the Japanese government decided to invite five "distinguished" scholars from Britain and the U.S.
「日本の英語教育の改善のため、日本政府は英米から5人の「著名」な学者を招聘した。」

この文でdistinguishedに引用符が付いていますが、それにはどのような意味が込められているのでしょうか。本書によれば、このように引用符を付けることによって、「その学者たちはが、とりあえず「著名」ということにはなっているけれども、どれだけ力を発揮してくれるかわからない、あるいはどうせ役には立たないだろう、という皮肉めいた意味合いを暗示している(本書の22ページ)」のです。このような引用符は英語ではscare-quotes(日本語に訳すと「警告引用符」)と呼ばれます(本書の22ページから)。
 これは英文を読んでいく際にかなり重要な知識ですが、普通の英文法の参考書ではまずお目にかかれません。本書にはこうした知識、英文を味読するための勘どころ、が満載されています。英語と永い付き合いをしようと思っている人にお薦めの1冊です。

(恩田公夫 先生)



デビッド・バーカー 『英語と仲直りできる本: ネイティブ講師が教える英語上手の秘訣』 アルク 2003年

 英語を学習してきた皆さんの中には、英語と日本語の違いのようなものを感じていても、何となくそのままになっている人は少なくないのではないでしょうか(例えば、日本語の文章を英訳してみたらおかしな英語だといわれたが、その理由が分からない、という経験はありませんか?)。 本書は、ネイティブ・スピーカーである筆者が、26歳になって初めて日本語を勉強し、皆さんとは逆(英語⇒日本語)の苦労をした経験や、多くの日本人に英語を教えた経験を活かし、日本人が間違いやすい・混乱しやすいポイントを分かりやすく解説しています。英語を一からやり直すつもりの人も、上級者の人も、参考になる点があると思います。

(五島譲司 先生)



English Journal (月刊誌)アルク

 英語(語学)の学習では、一般に、「読む」、「聞く」、「書く」、「話す」、の4つの技能をバランスよく伸ばしていくことが重要といわれますが、本書は、これらのうち、とりわけ、「読む」力と「聞く」力を付けるのに格好の素材を提供しています。  内容は、様々な分野の著名人が登場するインタビューや、ニュース、TOEIC対策など、幅広いので、自分の興味の持てる記事(英文)を選んで読み、考えることで、英語「を」読むのではなく、英語「で」読む習慣を付けるのによいでしょう。また、主な記事の音声(ナチュラル・スピード)はCDに収録されていますので、音声を聞きながら記事を読むことで、リスニングの練習になるだけでなく、読む速度も上がってくると思います。

(五島譲司 先生)



Sir Arthur Conan Doyle (富山太佳夫編注) The Adventures of Sherlock Holmes 英光社

 シャーロック・ホームズ・シリーズを原文で読んでみたいと思っている人は多いと思いますが、このテキストからはじめるのがよいと思います。テキストに収められているのは、作者ドイルも気に入っていたと言われるThe Adventure of the Speckled Band(まだらの紐)とThe Red-Headed League(赤髪連盟)です。ストーリーはどちらもおもしろく、最後に驚くような結末が用意されています。決して文学的な作品ではありませんので、理系の人にも読みやすいと思います。このテキストの最大の長所は、編集者の富山太佳夫先生の注釈が、詳細かつ味わい深いという点です。語学的な注釈は非常に丁寧でやさしいものになっているので、ちょっと英語に自信がある人なら、それほど辞書を引かなくても読み進んでいけると思います。作品や時代背景に関するコメントも随所に盛り込まれていて、それらはどれも大変鋭く、異文化理解を助けるものになっています。19世紀末ロンドンの流行や、マニアによるホームズ作品の信じがたい解釈なども紹介してくれます。いろいろな意味で大変楽しい英語教材になっていますので、ぜひ収録されている2編を、注釈も楽しみながら読破してみてください。

(辻照彦 先生)



安河内哲也 『ゼロからスタート英文法 CD付』 Jリサーチ出版 2003年

 英語が苦手な人におすすめの一冊です。文法解説プラス練習問題という形式です。英語が苦手な人の多くが、単語と単語の意味を「なんとなく」組み合わせて、英文が理解できたつもりになってしまっているようです。足りないのは、基本的な英文法の知識。材料だけあっても料理ができないように、単語の意味だけ知っていても、どうやって組み合わせる(料理する)のかわからないと、いつまでたっても英語は上達しません。この本は、中学レベルくらいから短期間で一通りの英文法を復習できます。特に良い点は、問題が英作文の形式になっているので、自ら英文を書いてみることで、「なんとなく」しか理解できていないところがどこなのか、自分で確認できる点です。分量も多すぎず、解説も丁寧ですし、苦手克服の第一歩に試してみてはいかがでしょうか。ただし、これで満足しないように。終わったらもう少しレベルの高いものに挑戦してください。

(土橋善仁 先生)



市川繁治郎(編集代表) 『新編 英和活用大辞典:英語を書くための38万例』 研究社 1995年

 英語が得意な(つもりの)人にぜひ活用してもらいたい辞典です。わからない表現を、根拠のない自信にもとづいて、日本語から類推して英語に直訳してしまったりしていませんか。英語が得意な人でも、自分の書いている(あるいは話している)英語が本当に英語として自然なものなのか不安になることがあると思います。そんなときテキトーに誤摩化してしまうかどうかで、英語の力をさらに伸ばせるかどうかが決まります。前後関係で決まる前置詞の使い方など、迷ったときはこの辞典を開いてみましょう。英語の表現力がもっと豊かになるはずです。(電子辞書版もあります。)

(土橋善仁 先生)



白井恭弘著 『外国語学習の科学 - 第二言語習得論とは何か』 岩波新書 2008年

 英語や初修外国語って、どうやったら効果的に身につくんだろう?と思っているみなさんにお薦めの本です。大人の外国語習得については、現在、言語学・教育学・心理学・社会学・文化人類学・脳科学にわたる学際的な研究が進められており、まだ解明されていないことも多いのですが、どのような学習法がより効果的であるか、ある程度はわかるようになってきています。本書では、外国語習得における母語の役割、「臨界期」の問題、適性と動機づけの要因、習得のメカニズム、教授法と学習法などについて、これまでの研究成果に基づいてわかりやすく解説されています。

(ハドリー浩美 先生)



大西泰斗、ポール・マクベイ著 『ハートで感じる英文法』 NHK出版 2005年

大西泰斗、ポール・マクベイ著 『ハートで感じる英文法 会話編』 NHK出版 2006年

 これからの社会では、さまざまな言語や文化的背景を持つ人々とコミュニケーションを図るために、「正しく理解できて伝わる」英語力が必要となります。その土台が基礎的な文法です。副教材の『新潟大学全学英語ハンドブック』や、このページで紹介されている文法書をひととおり学習したら、次は本書を読んでみてください。英語ってこんな感覚で話されているんだ、ということがわかります。逆に、文法に苦手意識を持っている人は、本書をまず読んでみるのもおもしろいかもしれません。

(ハドリー浩美 先生)



Frederick Buechner Listening to Your Life HarperSanFrancisco 1992年

 フレデリック・ビークナーは、'too religious for secular readers and too secular for religious readers' と自評する米国の作家ですが、1981年にはピューリッツァー賞にノミネートされています。あたりまえの日常生活を作家の目で捉え直して、読者に新鮮な驚きを与えてくれます。"Listen to your life. See it for the fathomless mystery that it is. In the boredom and pain of it no less than in the excitement and gladness: touch, taste, smell your way to the holy and hidden heart of it because in the last analysis all moments are key moments, and life itself is grace."

(ハドリー浩美 先生)



太田雄三 『英語と日本人』 講談社学術文庫 1995年

 著者はカナダのMcGill大学の日本史の先生です。第1章 「江戸時代の英語」 から始めて、第4章の 「これからの英語と日本人」 に至るまで、実証的研究に裏付けられた冷静で均衡のとれた論旨を展開しています。明治初期のエリートに英語の達人が多かった理由、明治の後半から現在まで日本人が英語を苦手としてきた背景、日本人にとって望ましい英語勉強法、英語学習と私達の主体性との関係、等々の興味深い問題を扱っていて一読の価値があります。

(福田一雄 先生)



J. D. Salinger  The Catcher in the Rye Penguin Books 1951年

 現代の古典と言ってよい作品です。私は学生だった1960年代後半にこの作品と出会いました。主人公ホールデンが名門高校を飛び出し、周りの大人たちを批判しながらニューヨークの街を放浪します。“phoney”など当時のスラングが数多く出てきます。エンディング近くで、公園の回転木馬に乗って回り続ける妹のフィービーをホールデンが雨にぬれながら見守るシーンは感動的です。その時流れている音楽が “Smoke gets in your eyes”だというのもいいですね。野崎孝訳と村上春樹訳がありますが、ぜひ原文の英語で読んでみてください。

(福田一雄 先生)



大津由紀雄 『英文法の疑問 恥ずかしくてずっと聞けなかったこと』 生活人新書 NHK出版 2004年

 学生の皆さんは、中学校・高校での英語学習の中で、「文法」の学習にかなりの時間・エネルギーを使ってきたと思います。中学校の時ならまだしも、高校での英語ともなると、「仮定法過去」だとか「分詞構文」などのさまざまな用語に接しながら、文の組み立て方、意味の取り方を学んできたことと思います。そのような「英文法」に対して、皆さんはどのような思いを持っているでしょうか。「大学入試のために仕方なく勉強した」、「文法をやっても話せないから、文法なんか役に立たない」、「コミュニケーションをするのに、文法の勉強なんかいらない」、「覚えるのが苦痛だ」などといった思いを持っている人が多いのではないでしょうか。
 本書はそのような思いを少しでも持ったことがある人に読んでもらいたいと思う一冊です。著者の大津由紀雄先生は、国際的に活躍されている、日本を代表する言語学者の一人です。主に言語習得の研究をやっていらっしゃいますが、英語教育にも力を入れている先生です。この本は、英文法の隅々まで細かく解説しているわけではありませんが、法助動詞やto不定詞・動名詞などといった英文法の主要な項目について、まさにツボを押さえた解説をしてくれます。出てくる例文は、すべて実際のコミュニケーションの場面としてありそうなものばかりですし、必要に応じて日本語との比較をすることによって、英語の意味を「実感」できるようにもなっています。
 上のような感想をもった人たちばかりでなく、英語がかなりできる人や英語を専門的に勉強している人にもお薦めです。私も読んでいて「ああ、なるほど、そうか」と思うことがしばしばありました。

(本間伸輔 先生)



大津由紀雄 『英語学習7つの誤解』 生活人新書 NHK出版 2007年

 「英語学習は早く始めるほどよい」、「留学すれば英語は確実に身に付く」、「英語はネイティブから習うのが効果的である」などといったことがよく言われます。こういったことを信じて、まだ日本語もおぼつかない子どもを英語教室に通わせる親は多いですし、「ネイティブの英語」を身につけようと、英語圏に留学しネイティブスピーカーから英語を習う人も多くいます。しかし、果たしてこのように世間で広く信じられていることにはどれだけの根拠があるのでしょうか。
 著者の大津由紀雄先生は、上の『英文法の疑問』を書いた先生ですが、この本では上の3つを含めた7つの誤解を取り上げ、専門の言語習得・認知科学の立場から、それらが「誤解」であることを、説得的に論じています。そして、英語をきちんと身に付けるためには本当は何が大事なのかを、英語の達人たちの話も交えながら示してくれています。
 これから英語を本格的に勉強しようと思っている人、英語力を伸ばすために英語圏への留学を考えている人、英語教員を目指している人たちにぜひ読んでほしい一冊です。

(本間伸輔 先生)



Mark Hancock & Sylvie Donna English Pronunciation in Use
Intermediate Book with Answers, Audio CDs and CD-ROM
Cambridge University Press 2007年

 英語の発音、ストレス、イントネーションなどをカバーする中級者向け総合発音教材です。付属のCDを用いて受信型と発信型の演習問題を行うことにより学習者のリスニング能力とスピーキング能力が向上するように構成されています。イギリス英語の音声が中心の比較的高価な教材(約7,500円)ですが、発音学習のツボを押さえた最新の発音教材です。

(大竹芳夫 先生)



久野暲・高見健一 『謎解きの英文法 冠詞と名詞』 くろしお出版 2004年

 I want a dog.(私は犬がほしいです)とは言いますが、I like a dog.(私は犬が好きです)とは言わずI like dogs.と言うネイティヴスピーカーの感覚を、面白く、深く学ぶことができる英文法書です。ハーバード大学名誉教授久野暲先生、学習院大学教授高見健一先生の共著による『謎解きの英文法』シリーズには他に「単数か複数か」、「文の意味」があります。

(大竹芳夫 先生)



Diana Wynne Jones Howl’s Moving Castle A Greenwillow Book  2001年

 ある作品との出会いはテレビや映画を通して、というのは良く聞く話です。一昔前の女の子なら『若草物語』(Louisa May Alcott, Little Women)、男の子なら『トム・ソーヤの冒険』(Mark Twain, The Adventures of Tom Sawyer)といったところでしょうが、今の学生さんにはいずれも馴染みがない作品かもしれません。私の妹などNHKで放映していた『大草原の小さな家』(Laura Ingalls Wilder, Little House on the Prairie)に夢中で、私もお付き合いで時折見ていましたが、後にたまたま原作を原書で読んだとき、テレビでは感じられなかったPa(とうさん)の純朴さが非常に印象的で、テレビと原作とではこんなにも違うのか、と驚いたものでした。まあこれとてもうかなり昔の話ですが…。
そこで今の学生さんにお薦めしたいのが、言わずとしれた宮崎駿のアニメ映画『ハウルの動く城』(2004)の原作にあたるこの作品です。読んでいくうちにアニメとの違いに驚いたり、アニメを見ただけでは謎だった部分が明らかになり、またアニメも見直したくなる、ということ請け合いです。別に分からない箇所があっても誰からも叱られるわけではありませんから気にせずどんどん読んでいって下さい。英語の勉強には「難行・苦行」も時には必要ですが、「楽しみ」もないと長続きしませんからね。

(岡村仁一 先生)



V. S. Naipaul Miguel Street 1959年

 2001年ノーベル文学賞受賞のナイポール(1932-)による事実上の処女作といわれる短編集。作者はトリニダードにてインド系の両親のもとに生まれ、英国オックスフォードで学位を取得し、その後はフリーランスのライターとして活動する傍らBBCのキャスターやNew Statesmanの編集にも携わった。本書の語り手はナイポール自身が投影された少年である。舞台は第2次世界大戦中のトリニダードの下町の一角ミゲル・ストリート。少年が自分で貯金して海外に留学するまでミゲル・ストリートで遭遇した「不思議でおかしく、そしてどこか悲しい面々」を独特のタッチで描写する。ただひたすらに名無しの家具ばかり作っている大工のPopo、4セントで得体のしれない詩を売りこむWordsworthなどなど…。インドと英国の文化の間で揺れ動くナイポール自身のアイデンティティーの機微がまるでミゲル・ストリートに起因するかのようだ。原作の英語も読みやすく、肩が凝らない。台詞で頻出しているカリブ海英語も軽妙で面白く、何時も接している所謂「標準」にはない独特のリズムが頭に浮かんでくるだろうか。翻訳(小沢自然・小野正嗣訳『ミゲル・ストリート』岩波書店)も出版されているが、上のような理由により、原作で挑戦してみることをお勧めする。

(加藤茂夫 先生)